6月24日(火)
これまで、いろんな人からプレゼントをもらってきました。
でも、一番私に刺さるプレゼントをくれていたのは、
小さい頃から可愛がってくれた叔母だったなあと思うのです。
叔母がくれたのは、だいたい高校を卒業するくらいまでの、
誕生日とクリスマスの贈り物でした。
それから10年以上たった今でも、
当時もらったものを使っていたり、
「やっぱりこれ、素敵だなあ」と思い返すことが度々あるのです。
服やアクセサリーも、叔母が使わなくなったものをよくもらっていました。
けれど高校生の頃の私には、
「これは大人すぎる」と思って、着ずに捨ててしまった服もあります。
…ああ、今思えば、全部、素敵でした。
シルエットとか、生地とか、色づかいとか。
あの頃の私には、早すぎたのだと思います。
良い値段の物も多くて、作りが良かった。
私の家は裕福ではありませんでしたから、
「良い服」というものを教えてくれたのも叔母だったのです。
私にとって、叔母は「スタイル」を体現している人
叔母は、アクセサリーデザイナーです。
企業の第一線で活躍したあと、独立して会社を立ち上げました。
潔く役職を切り捨ててフリーになったところもまたかっこいい。
長身で、パンツスーツにハイヒール。
長い髪をきゅっとまとめて歩くその姿を、
私は子どもの頃からずっと見てきました。
小さい私には、まるで映画の登場人物みたいに見えました。
あの「かっこいいお姉さん」は、実は身近にいたんですよね。
叔母のくれたものは、いつも少しだけ“手が届かない”
叔母がくれたのは、デパートのコスメや、
かわいらしいけれど大人っぽいブランドの下着。
当時の私には、ちょっとドキドキするようなものばかりでした。
成人式のときには、
手づくりの素敵な髪飾りもプレゼントしてくれました。
「こういうものを身につけて、大人になっていくんだよ」って、
さりげなく教えてもらっていた気がします。
センスって、どうやって育つのかな?
よく、「センスは経験で磨かれる」といいます。
叔母は専門学校からファッションを学んでいました。
そんな叔母の姉である母に「服が欲しい」「バッグが欲しい」と言ったら大変なものが送られてきますから(笑)。姉妹でも大違いです。
そんなセンスを磨いた叔母の存在、子どものころから“本当にいいもの”を見せてくれた人の存在が
私のセンスの種を育ててくれたのだと思っています。
叔母の贈り物は、私にとってそんな種でした。
長く愛せるものを選ぶ目。
身につけたときに背筋が伸びるような気持ち。
“ちゃんと大切にしたくなる何か”。
それらを、私に教えてくれたのは、叔母です。
大人になった今も、私の憧れは変わらない
たぶん、これからどれだけ時間が経っても、
私は叔母のようになれたらな、と思い続けるのだと思います。
強くて、やさしくて、品があって、
そして、センスがある。
もう大学卒業以来何年も会っていませんが、
そろそろ、会いに行こうと思います。
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