
6月18日木曜日。
海外旅行は何度か経験がありますが、
唯一モンゴルだけは、2度行ったことがあります。
モンゴルの美しいものといえば、
果てなき大草原と動物たちの大パノラマ、
そして遊牧民族の暮らし。
冷涼で乾燥した気候のモンゴルでは農作物は豊富ではなく、
主に肉・乳が食されます。
羊を屠る様子はとてもお見事です。
なるべく羊を苦しませず、そして血で大地を汚さないように
丁寧に手早くなされ、
余すことなく内臓や脂も使います。
動物への敬意が感じられます。
自然相手の暮らしは厳しいことが多いかとは思いますが、
現代人が忘れている何かをたくさん思い出させてくれるので
私はモンゴルが大好きです。
モンゴル料理でおいしかったものはたくさんあるのですが、
中でも国民食と言ってもよいボーズが大好き。
羊肉を包んだ、ちょっと皮が厚めの小籠包という感じでしょうか。
羊肉の粗挽きを取り寄せて、
家でも作ってみました。
羊肉は玉ねぎと塩、クミンと合わせて練り、
小麦粉はぬるま湯を入れてこねて少し寝かせる。
あとは小麦粉を餃子のように丸く平らに広げて包んで
蒸し上げるだけ。とてもシンプルな料理です。
モンゴルでは旧正月に家族で何百個というボーズを作って
訪問客をもてなすとか。
もっちりつやつやに蒸し上がったボーズを一口食べれば
羊肉の香りとともに肉汁がじゅわっと広がります。
決して高級な味ではないけれど、一度食べたら忘れられない
野性味あふれる料理なのです。
なんというか
「あたたかさ」を感じる料理。
家庭料理って何にも代えがたいあたたかさがあるのですよね。
不完全という完全。
全部均一で同じでは人間味がなくて
いろんな形があったり、いろんな人が作ってそれぞれの味があったり、
だから面白くて、あったかい。
思い出とともにある味。
もちろん、実家の料理は言わずもがなですが
どこぞのおばちゃんが作ってくれたあの味が
これまた格別においしかったりするんだよなあ~。
やっぱり、あたたかいのです。
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